「0歳だけど早く話してほしい」
「1歳なのに発語がない」
「2歳だけどまだ単語だけ…」
発語の悩みは、どの月齢でもつきものですよね。
この悩みに、2歳当時「発語5語」だった息子を育てた筆者が、実体験と発達心理の両面から寄り添います。
かやその息子はいま、
くもん国語8位に。娘も全国6位に入りました。*実績の写真は
プロフィールに掲載しています。
きっかけは、毎日の絵本でした。
絵本は、親子で同じものを見る「共同注意」を自然に促し、
理解力と発語の力を一緒に育ててくれる——
いちばんやさしい方法です。
📚 この記事の絵本選出基準として
参考にしている理論と書籍
この記事では、発達心理学や言語発達研究で示されている
「乳幼児の発達プロセス(愛着→自立→社会性)」を踏まえて、筆者自身の実践経験にもとづき絵本を選定しています。
※本記事で紹介している絵本は、参考文献の理論を直接的に要約したものではなく、筆者自身の実践経験をもとに発達段階に合わせて選定しています。


かや
✔この記事を書いた人
✅子供のくもん:全国英語6位国語3位
✅漢検協会賞受賞。
年間5000回の読み聞かせ経験から「リアルに役立つ情報」をお届けします。
【発達心理学×実体験レビュー】
発語が遅れている理由は?
発語がゆっくりな子の多くは、
脳や体が「話す準備」をしている途中です。
「話す準備中」の状態とは?
・聞いて理解する力を伸ばしているとき
・体や指先の発達を優先しているとき
・口、舌、呼吸の協調が追いつかない
・人の様子を観察しているとき
・耳より目で理解するタイプの子
こうした時期には、話すよりも
吸収や準備にエネルギーを使っているため、発語が少し遅れることがあります。



息子の場合は視覚優位の特性からの発語の遅れだったので、
絵本が特に役立ちました。
そして、発語のタイミングを早めるカギが、
「絵本の選び方」にあります。
なぜ絵本で発語が増えるの?
発語までのステップから解説
発語は「統計的学習」と「社会的やりとり」の両輪で育ちます。
赤ちゃんは音のパターンを無意識に分析し、親の視線や指差しなどの「共同注意」を通して、音と意味を結びつけていきます。
絵本はその両方を自然に満たす活動です。
発語に必要な3つの要素とは?
発語に大切なのは
「擬音」「愛着」「模倣」の3つ!
聞いて、好きなお母さんの真似をして——
その積み重ねが“発語”になります。
💡そして、
楽しい気持ちと一緒に覚えた言葉ほど、脳にしっかり残ることが分かっています。



絵本の読み聞かせが“発語を促す”理由は、まさにこの「感情と記憶のつながり」にあります。
本記事では、年齢別の発達ステップを直接刺激する絵本だけに絞って紹介します。
発達段階で見る
発語を促す絵本の選び方
発語は模倣から始まるので「身近なもの」
「発音しやすい音」の絵本を選ぶことが大事になります。
発語の順番としては「好きなもの」から話す傾向があります。
初語が早かった言葉ランキングTOP5
結論:好きなもの&オノマトペが早い
| 息子 | 娘 | |
|---|---|---|
| 1番目 | ママ | ママ |
| 2番目 | でしゃ(電車) | ニャーニャー |
| 3番目 | かんかん(踏切) | でしゃ(電車) |
| 4番目 | (いないいない)ばあ | ワンワン |
| 5番目 | ワンワン | ぱぱ |
息子は乗り物が好きで、娘は可愛いものが好きでした。
その差が初語の順番の差にでていますね。



好きなものは早く話す傾向にあるんですね。
そしてママは強い(笑)
0歳1歳2歳|年齢別絵本の選び方
年齢はあくまで目安ですが、
今の発達段階に合った絵本を選ぶことで、言葉の伸びはぐんと早まります。
下の「年齢別の選び方」を開いて確認してください。
0歳の絵本の選び方
目安:音への反応が出てきたら
0歳は「聞いて理解」の土台づくりには
オノマトペ絵本がおすすめ。
音・リズム・反復で音韻の気づきで
「発語の土台作り」ができます。
📖選び方
高コントラスト
擬音語&くり返し
1ページ1情報
🗣️読み方
抑揚+間をつけて2往復
指差しでアイコンタクト
🌱ねらい
まねっこ発声
(例:「ばばば」「ままま」)
日本語話者の子どもは、最初に出す言葉の約30〜40%がオノマトペであることが報告されています。



オノマトペは音と意味が強く結びついているため、
聴覚と意味のマッピングが早く、発語への橋渡しになります。
楽しく触れ合いながら読むことで、発語の前段階「指差し」も促せます。
👉指差しを促す絵本12選はこちら
参考文献:
1歳の絵本の選び方
目安:指差しが増えてきたら
身近な名詞・動作語が伸びる時期には
単語か、2語文絵本がおすすめ。
指差し→命名→まねの小さな往復を増やすと意味のある「単語」が出てきます。
📖選び方
写真や明快イラスト
1ページ1場面
🗣️読み方
「子どもが言う」→親が真似る
🌱ねらい
言語回路の活性化
最近の研究では、
「親が子の発語をまねる」ことで、子どもの言語回路が活性化し、発語の頻度が高まることが示されています。



この時期の子どもは、見たものと聞いた言葉を一致させる力が急速に伸びます。
1歳ごろは「指差し」が出始め、見つけたものを共有したい気持ちが強くなる時期です。
絵本を通して「○○だね」「いたね!」と応答することで、発語へのつながりが生まれます。
👉 指差しを促す絵本12選はこちら
参考文献:
2歳の絵本の選び方
目安:会話やごっこ遊びが始まったら
会話の往復が広がる時期には、
対話や、ごっこ絵本がおすすめ。
セリフ・掛け合い・簡単な因果が入った本は人に伝える「言葉」が伸びます。
📖選び方
反復フレーズ
短い起承転結
🗣️読み方
穴あき読み
(親「○○が…?」→子が補う)
↑の役交代
🌱ねらい
主語+述語の2語文
感情語・要求語
2歳ごろには「情動共有」が活発になり、
言葉を通して「自分の気持ちを相手に伝えたい」という内的動機づけが高まります。



この時期の絵本は、感情語(うれしい・かなしい)を多く含むものが効果的です。
感情を表に出せる絵本はこちら
👉 イヤイヤ期にもおすすめなノンタン絵本ランキング
参考文献:
ではここから、実際に効果を感じた発語を促す絵本16選を紹介します。
発語を促す絵本おすすめ16選
実体験レビュー
「発語の発達段階」と「最適な絵本の選び方」を踏まえ、0歳1歳2歳それぞれの発語を促す絵本16冊を年齢別に厳選して紹介します。
0歳1歳2歳の絵本を網羅で比較したい方は
0歳|発語を促すオノマトペ絵本6冊
0歳は、音の高さやリズムを通して言葉のパターンを学び始めます。
リズムのある絵本を読むほど、「聞く力」と「発語の準備」が整います。
👇タイトルクリックであらすじへ。
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| 本のタイトル | くもんのうた 200えほん | じゃあじゃあびりびり | いないいないばあ | もこもこもこ | にゃんにゃんわん | あかちゃんご たどりえほん |
| 対象年齢 | 0歳から | 3~6か月ごろから | 3~6か月ごろから | 3~6か月~ 2歳 | 9か月ごろから | 9か月から |
| ページ数 | 288ページ | 22ページ | 20ページ | 29ページ | 12ページ | 24ページ |
| おすすめ ポイント | 耳を鍛える◎ | 単語理解や 音の刺激に◎ | 模倣力を鍛える | 3~6か月:オノマトペ 2歳ごろ:想像力刺激 | 模倣あそび◎ | 脳全体の発育に◎ |
| 発語期待度 | ⭐ ⭐ ⭐ ⭐ ☆ | ⭐ ⭐ ⭐ ⭐ ⭐ | ⭐ ⭐ ⭐ ☆ ☆ | ⭐ ⭐ ⭐ ⭐ ☆ | ⭐ ⭐ ⭐ ⭐ ☆ | ⭐ ⭐ ⭐ ⭐ ⭐ |
くもんのうた200えほん
『ちょうちょう』などの有名な動揺からマイナーな動揺まで200曲を収録したCD付の歌詞付き絵本。
生まれたての赤ちゃんが認識できるのは「音・リズム・抑揚」だけなので、
「耳を育てる0歳期」におすすめの絵本です。
歌うことで耳から入る「言葉のリズム」が記憶され、語彙の吸収がスムーズになります。



0歳の頃から寝る前のルーティンとして愛用していたら、喃語(なんご)で反応してくれるようになりました!
音声知覚の発達 … 音の違いを聞き分け、言語理解の基盤を作る。
共同注意の形成 … 親子で「同じ音・歌」を共有し、心のつながりを育む。
情緒の安定促進 … 歌のリズムや親の声が安心感を与え、情緒の安定につながる。
じゃあじゃあびりびり
「みず じゃあ じゃあ じゃあ」
物の名前と*オノマトペが交互に出る絵本です。*オノマトペ=擬音
単語の理解を深めたい方におすすめの絵本です。
オノマトペと物の名前のくり返しの構成で、
赤ちゃんが「音には意味がある」と気づいていきます。



娘は「にゃーにゃー」息子は「かんかん」のページが大好き!
読みすぎて表紙がすり切れるほどでした。
「オノマトペ」から「物の名前」へ。
自然に橋渡しができる絵本のため、
発語を促す効果を特に強く感じた一冊でした。
音声知覚の促進 … 音の違いを識別する力が育つ。
感覚統合の発達 … 音と絵を結びつけて理解する力を鍛える。
言語理解の基礎 … 音と物を対応づけ、言葉の意味を学ぶ土台ができる。
いないいないばあ
「いないいないばあ にゃあにゃが
ほらほら いないいない ばあ」
動物や子供がいないいないばあするお話です。
まねっこ遊びを通して、自然に発語を促したい方におすすめの絵本です。
「発語」は、実は“まねっこ”から始まります。
声や動きをまねするうちに、少しずつ話す力が育っていくんですね。



1歳の息子に読んだところ、
「いないいない」で顔を隠し、「ばあ」で自分の顔を出して笑ってくれました。
他にも、予測と結果の流れ(いない→出てくる)が脳の前頭前野を刺激し、
想像力・記憶力・模倣力の3つをバランスよく育てる効果も。
対象永続性の発達 … 「見えなくても存在する」という概念を育てる。
社会的予測力の育成 … 予測する力が社会的思考の基礎になる。
情緒的安心の形成 … 親の顔や声のくり返しが愛着と安心感を深める。
もこもこもこ
「もこ」「ぷう」「にょき」など、発音しやすい音だけで構成された、想像力を刺激する名作。
「発音する楽しさ」を感じられる絵本です。
なん語が出てきたお子さんに、オノマトペを教えるのにぴったりの一冊です。
発語が遅めだった息子がドハマりし、「もこ」「にょき」と言うたびに大笑い。



言葉が少ない時期でも、「発音するのが楽しい」という体験ができ、自然に声を出す習慣がつきました。
大人も不思議と魅了される”意味がありそうでない不思議な展開“が、2歳になったときに「想像して楽しむ力」をぐんと引き出してくれます。
発語意欲の喚起 … リズムと擬音が「声を出す楽しさ」を刺激。
想像力の芽生え … 抽象的な形や音から、意味を想像する力を育む。
注意集中の促進 … シンプルな色と動きのくり返しが、視覚的集中力を高める。
にゃんにゃんわん
動物のパーツがちらりとのぞき、ページをめくると「ニャンニャンニャオ〜ねこちゃん!」
かくれんぼのように次の動物を予想しながら楽しめるしかけ絵本です。
ことばがまだ出ていない、または喃語が始まったお子さんに。
「音をまねて言葉の意味を理解する力」を育てたい方におすすめです。



しかけをめくり「これなーんだ?」と声をかけると、子どもが笑顔で「にゃーにゃ!」と答えてくれました。
「部分だけ見て当てる」構造のおかげで、観察力・推測力・記憶力の刺激にもなります。
音声模倣の促進 … 擬音をまねることで「声を出す」練習になる。
意味理解の形成 … 「にゃん=ねこ」と音と対象を結びつける力が育つ。
共同注意の発達 … 親と一緒にページを見ながら、同じものに注目する力が育つ。
あかちゃんごたどりえほん
指でザラザラの線をなぞりながら読む絵本。
指先の刺激を脳に伝えながら、オノマトペを通して自然に言葉を覚えていきます。
この絵本は、脳科学に基づいて発語を促す構成になっています。
「脳の地図」と呼ばれる「ホムンクルス」では、手が最も大きく描かれています。
それは、脳の中で「手や指先の感覚」が占める領域がとても広いということ。
さらに、手指からの刺激は脳全体に広がり、
近くにある“言葉の司令塔”である言語野にも強く働きかけます。



息子も、ザラザラとした刺激に興味津々で、気づけばこの絵本を開いています。
触覚刺激による認知発達 … 指でなぞる動きが、感覚と認知をつなぐ土台を育てる。
感覚統合の促進 … 「触る・見る・聞く」を同時に使うことで、脳の統合的な発達を促す。
言語野の活性化 … 手指からの刺激が、近くの“言葉の司令塔”に伝わり発語をサポート。
1歳|発語を促す単語絵本5冊
1歳は音と意味が結びつき、初語(ママ・ブーブー)が生まれる頃。
絵と言葉をくり返し見せることで、語彙力が急成長します。
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| 本のタイトル | あかちゃんご おしゃべりずかん | がたんごとん | アンパンマン言葉図鑑 | おべんとうバス | ぶーぶーぶー |
| 対象年齢 | 1歳ごろから | 1歳ごろから | 1歳ごろから | 1歳ごろから | 1歳3か月~6か月 |
| ページ数 | 24ページ | 20ページ | 55ページ | 21ページ | 20ページ |
| おすすめ ポイント | 語彙理解に◎ | 音と動作が楽しめる◎ | 正しい言葉の インプット | お返事の練習に◎ | 色や車を教えるのに◎ |
| 発語期待度 | ⭐ ⭐ ⭐ ⭐ ☆ | ⭐ ⭐ ⭐ ⭐ ⭐ | ⭐ ⭐ ⭐ ⭐ ☆ | ⭐ ⭐ ⭐ ⭐ ⭐ | ⭐ ⭐ ⭐ ⭐ ⭐ |
あかちゃんごおしゃべりずかん
赤ちゃんが発音しやすい「赤ちゃん言葉」がたっぷり詰まった、図鑑形式の絵本です。
早く発語を促したい方におすすめです。
早く言える言葉ランキング500から作られた絵本で、「乗り物」「生き物」「挨拶」「気持ち」など、9つのテーマが収録されています。
コントラストが強く、はっきりした絵柄で、幼い子どもでも認識しやすいのが特徴。



息子は「乗り物」、娘は「生き物」のページが大好きで、好みの合わせてあげられます。
発音模倣の促進 … 発音しやすい音から「まねっこ発語」を引き出す。
語彙理解の拡張 … 絵と場面が結びつくことで、語彙ネットワークを形成。
社会的言語の学習 … 「あいさつ」などの社会的やりとりを通して、言葉の使い方を学ぶ。
がたん ごとん がたん ごとん
「がたん ごとん がたん ごとん」のオノマトペを繰り返しながら、リンゴなどのお客さんを乗せて終点に向かうお話です。
音から発語を引き出したい方におすすめです。
文中には「でんしゃ」「にゃーにゃー」といった直接的な言葉は出てきませんが、
発語が早い傾向にある「猫」「電車」「バナナ」などが登場します。
また、フレーズが4種類のみなので、初めて自分で読む絵本としてもおすすめ。



娘が「がたんごとん がたんごとん、これは電車だよ」と
弟に読んであげる姿が印象に残っています。
音声知覚の発達 … 「音のリズム」や「抑揚」を聞き分ける力が育つ。
語彙理解の形成 … 音と意味を結びつけて、言葉として認識するプロセスを促す。
模倣発語の促進 … オノマトペをまねることで、発音・発語の回路が活性化する。
アンパンマンあそぼう
しゃべろうことば図鑑
アンパンマンと一緒に、2000語以上の単語を楽しく覚えられる図鑑絵本です。
正しい日本語を教えたい方や、言葉の幅をぐんと広げたい方におすすめです。
赤ちゃん言葉ではなく「正しい日本語」で構成されているため、自然と正確な語彙が身につきます。
さらに英語モードも搭載されており、遊びながら語彙力と発音感覚を育てることができます。
タッチペン対応で、1歳を過ぎたお子さんなら1人でも楽しめるのが嬉しいポイント。
親が家事をしている間でも安心して遊べる、頼もしい絵本です。



息子が絵本で最初に発語したのは「あんぱ(アンパンマン)」でした。
やっぱりアンパンマンの影響力は絶大ですね。
語彙理解の拡張 … 正しい単語を繰り返し聞き、語彙ネットワークを形成。
模倣発語の促進 … 好きなキャラクターの音声をまねして発語意欲が高まる。
自立学習の促進 … タッチペン遊びで、主体的に“言葉を探す力”が育つ。
おべんとうバス
「はんばーぐくーん」「はーい!」
食べ物たちが元気にお返事しながら、おべんとうバスに乗り込むお話です。
発語をきっかけに会話の楽しさを伝えたい方におすすめです。
コール&レスポンス型の絵本のため、即まねしやすく、自然と声に出したくなる絵本。
読むたびに「はんばーぐくーん!」「はーい!」と会話のようなやりとりが生まれます。



息子は何でも「はーい!」とお返事。
すると娘が「あなたはハンバーグくんじゃないでしょ!」とツッコミ。
最後は二人で「あーん」と言いながら絵本を食べる真似をしていました。
模倣発語の促進 … セリフのまねっこを通して「声に出す」力を育てる。
社会的発話の形成 … 「呼ばれたら返事をする」など、会話の基礎を体験できる。
情動共有の発達 … 一緒に笑う・返すを繰り返すことで、親子の共感回路を強化。
ぶーぶーぶー
「ぶーぶーぶー」のオノマトペを繰り返しながら、
赤・青・黄色など、さまざまな色の車が登場する絵本です。
乗り物が好きな子や、「色と言葉」を一緒に覚えさせたい方におすすめです。
色ごとに車がしっかり描き分けられており、
「黄色でも車」「青でも車」といった「同一概念の理解」を自然に促します。
色の識別力と語彙の結びつきを同時に育てられるのが嬉しいポイント。



息子にはこの絵本が大ヒット!
開くたびに「ぶーぶー!」と声を出しながら、絵本を走らせていました。
音声模倣の促進 … オノマトペをまねることで、発音のリズム感が育つ。
概念理解の発達 … 色が違っても“同じもの”と認識する力を育てる。
語彙理解の拡張 … 色と言葉を一緒に覚えることで、単語の定着を促す。
2歳|発語を促す対話絵本5冊
2歳は感情を言葉で表し始める時期だから、「好き」をテーマにした絵本は子どもの“伝えたい気持ち”を言葉に変えるきっかけになります。
そんな自己表現がぐんと育つ時期には、イヤイヤ期の気持ちを代弁してくれる『ノンタン』シリーズもおすすめです。
👇タイトルクリックであらすじへ。
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| 本のタイトル | ゆうたはともだち | ノンタン ぶらんこのせて | しろくまちゃんの ほっとけーき | ぞうくんのさんぽ | ふみきりくん |
| 対象年齢 | 2歳から | 2歳ごろから | 2歳ごろから | 2歳ごろから | 2歳ごろから |
| ページ数 | 32ページ | 32ページ | 28ページ | 28ページ | 24ページ |
| おすすめ ポイント | すべて3語文構成◎ | 友達とのコミュニケー ションに | 生活に結び付いた言葉のインプット | 優しい言葉のインプットと対話に | 擬音+お話で語彙の深みが増す |
| 発語期待度 | ⭐ ⭐ ⭐ ⭐ ⭐ | ⭐ ⭐ ⭐ ⭐ ⭐ | ⭐ ⭐ ⭐ ⭐ ☆ | ⭐ ⭐ ⭐ ⭐ ☆ | ⭐ ⭐ ⭐ ☆ ☆ |
ゆうたはともだち
「おれ ほねが すき」すべて3語で、犬と人の対比の繰り返しの構成です。
少年ゆうたと犬の友情を描いた絵本です。
「感情の言葉」を育てたい方におすすめです。
犬と人の感情表現の違いがテンポよく描かれており、
「人と人も違うけれど、それでいい」という感覚を、
物語を通して自然に感じ取ることができます。



犬がしっぽをふるって、嬉しいってことなんだね、と気持ちを読み取る力がついたのを感じました。
感情理解の発達 … 相手の気持ちを想像する力を育てる。
語彙表現の拡張 … 短い言葉から感情を読み取る練習になる。
共感性の形成 … “違いを受け入れる”という心の土台をつくる。
ノンタンブランコ乗せて
「ノンタンぶらんこのせて」はじめは順番を変われなかったノンタンが友達との会話を通して順番交代で楽しく遊べるようになるお話です。
お友達とのやりとりの言葉を育てたい方におすすめです。
「じゅんばん」「いっしょに」など、社会性の芽を育てる言葉がたくさん登場します。



ノンタンは自己主張が強いと感じる声もあるけど、私は成長していく姿を一緒に味わえる良さがあると思っています。
完璧な子を見て学ぶより、「不完全なノンタンが成長していく姿」に共感することで、
子ども自身も心の発達を体験できる絵本です。
順番待ちの学習 … 交代・ルールを楽しく体験。
会話の基礎 … 呼びかけ→応答のやりとりが身につく。
共感性の育ち … 失敗→理解→成長の流れに寄り添える。
しろくまちゃんのほっとけーき
しろくまちゃんがママと一緒にホットケーキを作るお話です。
「ぽたあん」「ぴちぴちぴち」「ぷつぷつ」など、リズミカルなオノマトペが満載!
生活を通じて発語を促したい方におすすめです。
材料を混ぜて焼くという手順の流れがわかりやすく描かれており、「やってみたい!」という意欲を引き出します。
こぐまちゃんシリーズは、料理や買い物など日常の場面を通して、
生活に結びついた“言葉”をインプットできるのが魅力です。



娘は「ぽたあん」「ぴちぴち」のページが大好きで、
キッチンで一緒にまねっこクッキングをしました。
音声模倣の促進 … オノマトペを通してリズムと発声を練習できる。
順序理解の発達 … 手順を追う中で「やる→できた!」の感覚を育む。
実践的語彙の定着 … 日常動作とことばを結びつけて覚えられる。
関連記事
👉 しろくまちゃんシリーズ場面別に選べるおすすめランキング
ぞうくんのさんぽ
ぞうくんが「かばくん」「わにくん」「かめくん」と次々に出会い、
一緒におさんぽをするお話です。
お友達との会話ややりとりを育てたいお子さんにおすすめです。
繰り返しのセリフとゆったりしたテンポで、
「いっしょにいこう」「いいとも」など、やさしい対話の言葉が自然に身につきます。
お話の最後でみんなが池にドボンと落ちる展開は、子どもたちが声を出して笑う定番のシーンです。



息子は言葉が遅かったけど、言葉の優しい子に育ったのはこの絵本のおかげだと思っています。
対話力の発達 … セリフのやりとりで、会話の順番や反応を学ぶ。
感情理解の促進 … 仲間との関わりを通して、思いやりの芽を育てる。
模倣発語の促進 … 繰り返しフレーズをまねて、リズム発語の練習になる。
ふみきりくん
踏切の1日のお仕事を描いた絵本です。
踏切くんは赤いライトを光らせながら「かんかん」と鳴らし、遮断機を下ろして車や人を守ります。
音から物語を理解し始める時期のお子さんにおすすめです。
オノマトペが多くテンポが良いため、小さなお子さんでも集中して楽しめます。
「かんかん」「ガタゴト」などの音に反応して、自然に声を出すきっかけが生まれます。



この絵本がきっかけで、息子がふみきり好きになりました。
音声模倣の促進 … オノマトペをまねて発語意欲を引き出す。
情景理解の発達 … 音と動きを通して物語を“体で理解”する力を育てる。
集中力の向上 … 動きとリズムがある展開で、聴く力を自然に鍛える。
まとめ|発語を促す絵本は「年齢×読み方」で伸びる
結局どんな絵本を選べばいいの?ということで、要点をまとめました。
特におすすめの1冊
- 0歳:オノマトペ絵本
「じゃあじゃあびりびり」 - 1歳:単語or2語文絵本
「おべんとうバス」 - 2歳:対話型の絵本
「ノンタンぶらんこのせて」
📖 タイトルをタップすると、
あらすじにジャンプできます。
読み方のコツ(3つだけ)
- 短く何度もくり返す / 同じ本でOK
- 指さし+言い換え
(「わんわんだね。白い犬だね」) - 共感で返す(まねっこ発語をほめる)
つまずいたら
- 興味ジャンル(乗り物・動物など)に寄せる
- 読む時間を生活ルーティンに入れる
- 無理強いはしない。楽しいが最優先
☑ 年齢・段階に合う本を1冊だけ選ぶ
☑ 指さし→言い換え→ほめる
を1セットで読む
☑ 明日も同じ本を読む(反復が最強)
発語は人それぞれのペースで芽生えます。
親子で絵本を楽しむ時間が、確かな種まきになります。



焦る気持ちが出てきたら、まずは昨日と同じ1冊を同じ声で。
それだけで十分です。あなたとお子さんのペースで、ゆっくり育てていきましょう。
— もっと網羅的に選びたい方は
→ くもん推薦図書5A(年齢別ガイド)
— 2歳の“イヤイヤ”対応は
→ イヤイヤ期に効く絵本まとめ
よくある質問(FAQ)
- いつ医療・専門機関に相談すべき?
-
専門機関に相談を検討したいサイン
・指さしがない
・一度出た言葉が消えた
・ジェスチャーが少ない
・名前への反応が薄い
・聴覚障害の可能性こうした様子が続く場合は、自治体の発達相談や小児科に相談してみましょう。
一人で抱え込まず、専門機関に相談することが大切です。
不安な方は発語が始まる次期、プロセスを論文を引用しつつまとめた
→発語はいつから?国のデータと心理学 より解説しています。※本記事は「発語を促す」ことに焦点を当てた内容です。
医療的な診断や治療を目的とするものではありません。 - 発語が遅れている理由は?
-
多くの場合は脳や体が『話す準備』をしている途中です。理解力や模倣力を伸ばしている時期に、一時的に発語が少なくなることがあります。
- 「発語が遅い」とは具体的にどんな状態?
-
一般的に1歳半ごろに「意味のある言葉が1語以上」、2歳ごろに「2語文(ママきて・これちょうだい)」が出ていれば発達の範囲内です。
個人差はありますが、指さし・身振り・声のまねなどが見られれば心配しすぎなくて大丈夫です。 - 発語を促す絵本は何冊くらい読めば効果が出る?
-
1日5〜10分でOK。1冊をくり返し読む方が効果的です。
毎日読むことで「声を出す習慣」と「言葉の定着」が自然に身につきます。
新しい本を増やすより、“お気に入りを何度も”がポイントです。 - 男の子と女の子で発語の差はある?
-
一般的に男の子は女の子より発語がゆっくりな傾向があります。
ただし、言語理解や想像力の発達スピードには個人差が大きく、
環境要因(家庭での会話量や興味の方向)も影響します。
「男の子だから遅い」と決めつけず、少し長い目で見守って大丈夫です。 - どう読めば効果的?
-
新しい絵本を何冊も読むより「反復」がおすすめです。
同じ本を5〜10分×複数回、毎日くり返すほうが語彙定着は早いです。 - 二か国語育児は発語を遅らせる?
-
一般に“遅れる”とは限りません。 2言語の語彙は合算で発達しますし、言語をまぜる(コードミキシング)も自然な過程です。混乱を避けるには、次のように一貫性を意識すると◎
- 一人一言語(OPOL):ママは日本語/パパは英語 など
- 場面や時間で使い分け:家は日本語・外では英語、朝は英語・夜は日本語 など
- 同じ言い回しを繰り返す:挨拶・ルーティンのフレーズを固定
心配のサイン(指差しがほぼない、名前への反応が薄い、出た言葉が消える等)は単言語育児と同じ基準でOK。不安ならいつでも発達相談や小児科へ。

かや

わが家もバイリンガル育児ですが、英語全国3位/国語全国6位に。家庭内での一貫した使い分けが、どちらの言語の育っていると実感しています。
- この記事の内容は医療情報ですか?
-
いいえ。実体験と発達心理学の一般的な知見をもとに執筆しており、医療診断や治療を目的とするものではありません。
- ※1 出典:厚生労働省『標準的な乳幼児期の健康診査と保健指導に関する手引き』
日本小児科医会『すこやか親子21リーフレット』より。
本記事は目安の紹介であり、個別診断を意図するものではありません。気になる場合は自治体の発達相談や小児科へ。 ↩︎




























